太陽が昇っている時間帯に発電した電気は、まず家庭内の電気として利用します。そして、たくさん発電し、余った電気は電力会社に売ることができます。2011年4月から新たに太陽光システムを導入し、新たな売電制度に申込みをした場合の売電価格は、42円/kWh(※1)。2年前と比べ、2倍以上の価格でとてもお得です。また、発電ができない夜の時間帯は電力会社から約1/3の料金で電力を購入します。電気を高く売り、安く買うことができるため、太陽光発電システムを利用することにより、光熱費は大きく節約できます。

※1:平成24年3月31日までに電力会社に買取申込が必要です。



IHクッキングヒーターやエコキュートを導入して、ガスを使用しないオール電化住宅にすると、さらに割引になる料金制制度(※2)もあります。特に太陽の光を利用する太陽光発電システムと、太陽に暖められた大気の熱を利用してお湯を沸かすエコキュートを併用する「ツインソーラー」は、省エネという点で注目を集めています。
また、オール電化住宅の場合、「時間帯別電灯」という電力契約を電力会社と結ぶ事で、より節約をすることが可能です。「時間帯別電灯」とは、季節や電気を使用する時間帯で料金が変わる料金メニューのことを言います。例えば、夜間には、割引により電気代が安くなり、オール電化住宅の場合、さらにお得になります。

※2:電力会社でオール電化専用の電気料金プランを紹介しています。詳しくはお問い合わせください。



太陽光発電はその他の発電方法と異なり、発電時にCO2を発生しないことが特徴です。今後、太陽光発電を導入する家庭が増えるほどに、CO2排出量の抑制にも役立つことになります。また、太陽光発電とオール電化を組み合わせることにより、CO2が約60%も削減可能です。

システムの導入によって、リアルタイムで電気の使用状況が分かる「電力モニター」を使用しながら節電をすることで、月々の節約目標に向けて頑張れたり、家庭で自然と節約の意識が根付いてきます。



地震や台風などの災害により、停電になった場合でも、太陽光電池パネル(モジュール)からの直流電力を家庭で使える交流電力に変換するパワーコンディショナにより、最大で1500Wまで太陽光発電の電気を取り出すことができます。非常電源用コンセントに、使用したい電気製品を差し込めば、発電している分の電気を使うことができます。



太陽光パネル(モジュール)を設置することで、パネルが太陽光からの断熱効果を発揮し、屋根裏の温度が調整され、夏は涼しく冬は暖かく過ごすことができます。

屋根表面温度 野地板裏面温度測定値 温度差
モジュール未設置 モジュール設置
夏場 70℃ 約49℃ 約38℃ 約-11℃
冬場 -3℃ 約8℃ 約13℃ 約5℃


太陽電池とは、太陽光のエネルギーを直接電気エネルギーに変える装置で、シリコンなど半導体の電気的特性を利用して作られています。光が当たっている時に、太陽光の強さ(日射強度)に比例して発電します。ただし、その発電した電気を蓄える機能はありません。

太陽電池は、原料として使われる半導体によって様々な種類があり、大きく分けると「シリコン系」と「化合物系」があります。住宅向けで主流となっているシリコン系太陽電池は、次のような仕組みで発電します。

シリコン太陽電池は、性質の異なるn型シリコンとp型シリコンの2種類の半導体を重ね合わせた構造をしています。n型シリコンはマイナスの電気、p型シリコンはプラスの電気を帯びる性質を持っており、太陽電池に太陽の光が当たると、電子(-)と正孔(+)が発生し、マイナスの電気はn型シリコン側に、プラスの電気はp型シリコン側に、引き寄せられ移動します。そこで、n型シリコンとp型シリコンの間に電気的な力の違いが生じ、太陽電池の表面と裏面に電気を取り出すための電極をつけ、電球などをつなぐと電気が流れるようになります。

太陽光エネルギーを電気エネルギーに変える変換効率(割合)は、現在住宅用として販売されている太陽電池で多結晶であれば13~14%、単結晶であれば17~18%程度となっています。

住宅用太陽光発電システムは、光を電気に変えるセル(素子)を組み込み、製品としてパッケージ化した太陽電池モジュールと、太陽電池モジュールによって発電した電気を家庭内で使用できる電気に変換したり、電力会社との電気の調整をしたりするための周辺機器で構成されています。

まず、複数の太陽電池モジュールで発電した直流電力は、接続箱に集められてひとつにまとめられます。次に、直流電力を家庭内で使用できる交流電力に変換するためにパワーコンディショナへ送られ、交流電力に変換された電気は分電盤により家庭内の各部屋へ分配されて電力として消費されます。また、夜間や曇り等、太陽光が当たらず、大きくエネルギーが発生せずに太陽電池システムからの電力が足りないときは電力会社の送電網から供給される電力で補われます。これを「買電」と言います。また、消費することなく余った電力は、電力会社の送電網を通じて販売することができ、これを「売電」と言います。太陽電池システムには、買電・売電した電力量を測定するための電力量計や、安全・安定して系統連係するための制御装置なども装備されています。

「ソーラーパネル(太陽電池モジュール)」・・・電気を作る
「接続箱」・・・作った電気を集める
「パワーコンディショナ」・・・電気を家庭内で利用できるように変換する
「電力量計」・・・電力量を測定
「制御装置」・・・系統連係する

各メーカーによって太陽電池モジュール1枚あたりの最大発電量、基本小売価格が違います。
新エネルギー財団調べでは、太陽光発電設置に関する全国の平均出力容量は3.59kW(2007年)、設置料金は工事費込みで約250万円と言われています。
発電量は、方位や角度などの設置条件や地域等によって異なり、また、配線やパワーコンディショナ等によるロスも発生するため、実際の発電量は太陽電池容量の70%程度となります。一般住宅の平均的消費電力でみたとき、3kW程度の発電システムを設置すると、50~70%程度の家庭内の電力を賄えるといわれています。

内容は、大きく発電システム設備一式と設置工事費です。
まず、発電システム設備は次のものがあります。

●太陽電池モジュール
●パワーコンディショナ
●コントロールパネル(モニター)
●接続箱
●分電盤
●売電買電メーター

太陽電池モジュールは、発電kwが大きい設備ほど発電量は増えます。この発電kwはメーカーや電池の種類によって様々なものがあり、小さくても発電効率のいいものもあります。ただし、サイズに関しては、屋根の形状・面積・建物の方位など諸条件から決まることになります。

その他、初期費用以外にかかるコストとして、パワーコンディショナのメンテナンスとして10年ごとに補修または交換が必要となってきます。

平均的な初期費用としては、3kw~4kw前後の太陽光発電システムの導入で、工事費用を含め200万円~250万前後の導入費用がかかります。