もっとも古くから使われている太陽電池。高純度シリコン単結晶のウエハを基盤に使用。
変換効率は20%前後と高いが、シリコンの使用量が多いため生産に必要なエネルギーやコストが高く高価であることが特徴です。
近年は多結晶や薄膜型などに主流が移行しつつあります。

数㎜程度の多結晶シリコンを利用した結晶系の太陽電池。単結晶シリコン半導体素子の製造過程で生じた端材などを利用して製造される。単結晶型よりもシリコン使用量が少ないため低コストではあるが、変換効率は単結晶型に多少劣る。
しかし、コストと性能面でのバランスがとれており、現在の主流となっている。

シリコンの膜をガラス基板などに蒸着させて製造される太陽電池で、シリコン使用量は結晶型に比べて1/100程度。
そのため、低コストで生産できるのが特徴。変換効率が7~10%と、結晶型に比べて劣るのが欠点だが、微結晶型シリコンセル(※)とアモルファスシリコンセルを組み合わせ、2層構造(=タンデム型)にすることで変換効率を向上させた製品もあります。
また、太陽電池は、モジュール表面の温度が上がると出力が下がるという性質があるが、薄膜シリコン型は高温環境下でも出力が落ちにくく、特に温暖な地域を中心に、メガソーラー用途としても注目されています。

CISとは銅、インセジウム、セレンの主な3つの成分の頭文字。シリコンを使わない太陽電池です。結晶シリコン系太陽電池の厚みは約200~300μm。それに対して、CIS太陽電池は約1/100の厚さにあたる約2~3μmで製造が可能です。
そのため、原料となる資源の大幅な削減を実現しています。製造時に投入されるエネルギー量が、太陽光発電エネルギーで回収されるまでの期間を示す「EPT」も、従来の結晶シリコン系太陽電池に比べ大幅に短縮されています。

単結晶及び多結晶シリコンの欠点である、高熱や悪天候時の発電力の低下をアモルファスシリコンをサンドすることによりカバーしたもの。モジュール変換効率が高く、従来よりも少ないパネル枚数で収まり、設置する屋根のスペースが小さくても十分な電気を発電することができます。さらに、パネル1枚あたりの発電量が多いため、設置枚数を減らすことができ、屋根への重量負担を大幅に減少させることができます。従来の発電システムと比較すると約100kg程度も軽くすることができます。